中国のウーバーイーツ観察  コロナウイルスで栄枯盛衰

こんにちは。

イエティ探索家のye_tiです。

新型肺炎のせいで身動きがとれず、ずっと成都に滞在中です。

 

病気が流行り始めて、一時期はコンビニとスーパーしか開いていない状態で、毎日コンビニ弁当を食べていました。

成都にはセブンイレブンファミリーマートがあります。弁当の質はセブンイレブンのほうが高くて、ファミマには安くて豚のエサみたいな見た目の弁当があります。

一週間ほど前から徐々に飲食のチェーン店が開き始めて、ここ数日でほとんどの店が開きました。

 

コンビニとスーパーしか開いていない時期、ウーバーイーツのような食品デリバリーサービスが大繁盛でした。

僕は中国の食品デリバリーサービスを利用したことがありませんが、電動バイクで歩道でも赤信号でも走って危険で、お風呂も洗濯もしていなさそうな人が、一度も洗ったことも拭いたこともないようなバッグに入れて運んでくれる、というイメージでした。

病気が流行り始めると、街には車も歩行者もいなくて、僕もコンビニに行くのに快適でしたが、食品デリバリーの人たちだけが我が物顔で街を走り回っていました。

 

一週間くらいすると、見慣れないタイプの食品デリバリーの人が現れました。清潔な身なりで、ピカピカのバッグを持った人たちです。この人たちは交通ルールを守ります。たまに女性も見かけます。たぶん新型肺炎で仕事がなくなったか、出勤停止の間のアルバイトでしょう。

ほとんどの中国人は集団ヒステリーのような異様な恐れかたをしていた時期だから、新しく食品デリバリーを始めたひとを「生命力の強い人たちだなあ」と感心して見ていました。なんだか見かけると嬉しくなりました。

外食や、外に食べ物を買いに行く人は僕くらいしかいないから、彼らは忙しそうでした。

 

そして現在。

普段に比べればまだ飲食店の客は少ないけれど、それでも人気の火鍋屋には店の前に行列ができているし、普通に食材の買出しもできるようになりました。

食品デリバリーの人は、電動バイクにまたがって携帯電話でゲームをしている姿もよく見かけるようになりました。

仕事が減って、仕事の連絡とゲームで携帯電話に振り回されて、少しずつ自堕落になっていき、彼らも先輩たちのように交通ルールや衛生や身なりを気にしなくなるのでしょうか。それとも元の職場に戻れるのでしょうか。

 

中国はとても変化が早いです。しかも、過去のことは、まるで「なかったこと」のようになります。

少し前、テレビでもネットでも雑談でも「いまの日本は1ヶ月前の武漢だ!日本人は警戒が足りなすぎる!」と合言葉のように言っていたことは、本人たちは完全に忘れている様子。僕には今の中国は少し前の日本よりも警戒が足りないように見えます。ひどく不衛生だし。

 

清潔なヒマラヤに戻りたい。