新型肺炎の中国成都にいて思ったこと 僕も洗脳されそう
こんにちは。
イエティ探索家のye_tiです。
僕は今、中国の四川省の成都に滞在中で、新型肺炎の流行でイエティ探しにも行けず、身動きとれなくなって、だらだらしています。
病気の流行以降、インターネットが前よりもずっと繋がりにくくなり、VPNはすぐ途切れるし、twitterも何分か待って運がよければ文字だけ表示できるような状態です。それでも「はてなブログ」は繋がるようなので、ブログを書き始めてみた、ということでもあります。
今日はヒマラヤでなく、今いる中国の話題。
ここ2,3日、成都の街には通常時くらいの数の人間が歩くようになりました。街に活気が戻ったけれど、同時にすごく汚くなりました。こんな衛生観念じゃ病気も蔓延するなあと改めて感じています。僕は山奥のものすごい田舎によく行くけど、大都会・成都のほうがずっと不潔。
中国で病気が流行り始めたときには、人々は集団ヒステリーのような、悪く言えばちょっとおかしくなっているような人を多々見かけました。最近はニュースで故意にポジティブな話題ばかり流して、人々も、数週間前のことを忘れてしまっているように見えます。
僕は中国語を勉強したことがあって、現代中国語は時制の表現方法が乏しく、現在過去未来を上手く認識できる人がとても少ないです。インテリか、外国語をマスターしている人以外は、「いま」だけを生きているように見えます。中国人が反日なのも、過去と現在を分けて認識することが苦手だからです。
また、近年まで識字率が低かったために、多くの中国人には記録をする習慣がありません。そのため、携帯電話やニュースの中の、日々アップデートされていく情報が彼らの記録であり、記憶です。
だから、現代の多くの中国人は自分の意見を持っていないし、コントロール次第ですぐに言うことが変わります。安全だと思うようにコントロールされると、急に安全に感じ始めます。
なんか反中っぽい内容になってきたので自粛しますが、とにかく、中国人の「民意」は、だいたいコントロールされていると僕は考えています。
でもMSNとかヤフーに出てくる日本のニュースは、中国の政府発表か、中国人の民意そのままの内容です。
僕も中国語がわかるけど日本語ニュースを見るし、在日中国人は中国語メディアを見ているはずです。
だから人の思考というか世界観は、その人がいる土地ではなくて言語のほうが重要な要素になってきます。日本にいる中国人の「意思」は中国語世界のもので、日本人ジャーナリストが伝える中国情報は、中国語世界を日本語に直訳しただけのもの。外国人が聞くには値しない情報がほとんどです。
不思議なことに中国人は大本営発表をそこそこ信じているし、「中国通」の日本人も、繰り返し聞くうちになんとなく信じていきます。
何が本当かはよくわからないけれど、中国にいると、嘘が本当のようになる瞬間によく立ち会います。
普通の神経で海外のニュースと比べると、中国で病気が収束したはずはないと思うんだけど、テレビで繰り返し「外国はこんなにひどい、中国はもう安全」と聞かされ続けて、安心しきった中国人たちを見ていると、もしかしたら本当に収束したんじゃないかという気もしてきます。
危険です。僕ももうすこしで信じてしまいそうでした。すごい洗脳技術です。
中国は確かに発展しているけど、子供の頃に見たハリウッド映画「ウォーターワールド」みたいな絶望的で不潔な未来の方向に発展しています。
最近、僕は写真の練習をしていて、中国は撮っていて楽しい。